ふわっふわでとろけるような
「極上」の手取り半ぺん
日本橋 神茂 代表取締役社長 井上卓氏
かって魚河岸があったこの日本橋は、かまぼこ店だけでも100軒はあったというが、唯一残った一軒が「神茂」だ。神茂の看板商品は何と言っても「手取り半ぺん」。昔は宮内庁に出入りを許されていたほど、その味はお墨付き。最近では、ヨシキリザメ+スケトウダラを使う業者が多いが、神茂はヨシキリザメと身質の良いアオザメのみを使用。早朝から、塩と氷を加え石臼で丁寧にすり上げていく。その日の気温や湿度、素材の身質によっても仕上がりが変わるため、微調整が必要だ。「長年の勘ですね、最後の氷を一つ入れるか入れないだけで味は変わるんです」と18代目・井上氏。職人が育った現在も井上氏の一日は半ぺんづくりから始まるという。ふわふわとして口に入れると旨味が広がる手取り半ぺん。焼いて生姜醤油で、はたまた吸い物の種として・・・。半ぺんはサメの身に脂がのった冬が一段と旨いのだとか。さあ、冬の間に一度はその至福の味を召し上がれ。
明治時代の浮世絵にも、神茂のかまぼこが紹介されている。
ヨシキリザメやアオザメを使ったふわっふわの半ぺん。
日本橋 神茂
東京都中央区日本橋室町1-11-8
03-3241-3988
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