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あじわい歌詠集

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美味しいな日本橋にてランチする

太麺とちく玉天が三位一体。
くせになる大阪ご当地うどん。

釜たけ流うどん 一寸一杯

日本の郷土料理として昔から親しまれてきたうどん。全国には様々なご当地うどんがあります。なかでも讃岐うどんの知名度は全国的で、香川県は「うどん県」を自称するほど。その讃岐うどんに感銘を受けて、地元大阪のうどんに讃岐のエッセンスを取り入れた「大阪讃岐」といううどんがあるのはご存じでしょうか。今や伝統的な大阪うどんと並ぶ人気です。東京で味わえる大阪讃岐の名店をご紹介します。

シンガポール 海南鶏飯
営業日時 11:00〜16:00
18:00〜23:00(L.O.22:00)
※営業時間の最新情報は店舗WEBサイトをご確認ください。
定休日
電話番号 03-6214-3656
讃岐うどんへのオマージュが始まり。
20年前に大阪で生まれ、今や東京でも人気。
−「讃岐うどん」と「大阪讃岐うどん」はどう違うのですか。

一言で言うと「本家香川の讃岐うどんに、大阪らしさを加えたうどん」ということになるかと思います。その草分けとなったのが、「釜たけうどん」の創業者であり、我々の師匠である木田武史です。讃岐うどんの美味しさに衝撃を受け、何年も食べ歩き、脱サラして研究を重ねて、大阪で店を開いたという異色の経歴の持ち主です。

木田は生粋の大阪人。讃岐うどんはコシの強い麺とイリコで取ったあっさり出汁が特徴ですが、木田は大阪うどんのスタンダードを加味。コシの強さを喉越しで味わうのが讃岐うどんですが、大阪讃岐は弾力のあるコシを大切にしつつ柔らかさもあり、喉越しはなめらか。そこがまず違います。出汁は大阪流の昆布と節。節は4種類を掛け合わせ、一般的な濃度より2〜3%濃く引いて、極太麺を引き立てるように作っています。麺に太さがあるので、ある程度の濃度がないと味がぼやけてしまうからです。とにもかくにも当店の主役は麺。「コシと適度な柔らかさと、歯で噛んだ時にブツっと切れない食感。喉を通る時の心地よさ」を照準に製麺しています。

−製麺へのこだわりは。

小麦粉は水を加えて捏ねるとグルテンというタンパク質成分が作られます。グルテンはうどんにとって骨のようなもので、うどん特有のもちもち感はグルテンが整ってこそなんです。当店では九州と北海道の2種類の小麦粉をブレンドし、塩水を加えて十分に捏って一晩寝かせたものを製麺しています。グルテンを壊さないよう空気を残しながら踏んで畳んでを繰り返し、機械を使って横に伸ばしています。生地を何度も折ってのばすのは、グルテンを成長させてコシのある麺に仕上げるため。切り置きはせず、切りながら茹でています。カットした麺の太さは約4mm。茹で時間はかけが20分、ぶっかけが28分。でもうどん一杯にそんなに待てませんよね。そこは時短で提供できるよう、見込みを取り入れています。何と言っても、モチモチと弾力は茹で上げ直後が一番なので。

切り置きや茹で置きはしない。
これも美味しさへのこだわり。
−「かけ」と「ぶっかけ」どちらがおすすめですか。

ご存じかもしれませんが、かけとぶっかけの違いはつゆです。かけは茹でたてのうどんを丼に移し、出汁をかけたもの。ぶっかけは、直接少量の濃いつけ汁をかけたもの。かけ用のかえしには薄口醤油を使って、出汁と合わせて寝かせたものを使用。透き通った琥珀色のつゆは、飲み干せる味わいです。ぶっかけ用のかえしは出汁と濃口醤油を合わせて寝かせて醤油のとがりが取れたものをぶっかけております。どちらでも釜たけの真骨頂である麺の醍醐味が味わえることに違いはないので、お好みで選んでいただければと思います。

外食アワードの受賞経験をもつ
「キムラ君」の人気も衰え知らず。
−「まずはこれを!」の一杯は何ですか。

やはり看板メニューの「ちく玉天ぶっかけ」ですね。丼の中で、いや丼からあふれて存在感を出しているのは、特大ちくわの天ぷら「ちく天」です。ちく天は讃岐うどんに欠かせないトッピングですけれど、当店で揚げているのは20cmに及ぶ特大ちくわ。うどんとのバランスを取って、サクサクというより、しっかりガッツリ揚げています。

もうひとつのトッピングは、半熟卵の天ぷら「玉天」です。こっちは完全なオリジナル。揚げても黄身は半熟のまま。箸で割ればとろとろの黄身が流れ出します。うどんやちく天に絡めて食べると、手前味噌ながらこれがまた旨いんですよ。薬味はネギとおろし生姜とレモン。「ちく玉天ぶっかけ」は温かいのと冷たいのがありますが、人気は圧倒的に冷たいほう。

あともうひとつ「キムラ君」。若い人が多いときは「キムラ君」「キムラ君」と、店内でもう「キムラ君」が呼ばれまくっていますね。豚バラとキムチはもともと相性抜群ですが、そこに特製ラー油の旨味が絡み合った一品です。外食アワードを受賞した経緯もある自信のメニューですので、こちらもぜひ。

−夜は飲み屋さんに? 業態が変わるのですか。

うどん屋でありつつ、夜は気さくな飲み屋としても営業しています。ビールや焼酎、ハイボールなどのアルコール類を揃えて、牛すじや鉄板焼き、おでんなど大阪っぽいアテを用意してお待ちしています。飲んだ後はラーメンが定番ですけれど、飲んだ後うどんもなかなかいいもんですよ。ツルっとした喉越しで、スーッと胃の中に流れ込んでいきます。一寸一杯(ちょっといっぱい)やっていってください。

※この情報は2023年5月現在のものです。